長らくマネジメントシステムに関わってきた経験の中で、最近とみに注目されている「ガバナンス」と「マネジメント」との関連が良くわからないことがある。
この両者の関係をどう考えていくのか迷っていたということなのだが、そんなときに一読したのが筆者が特任の教員をさせていただいている桜美林大学の広報誌であった。
その一部を要約・引用させていただくと、
・最近、大学の経営ではガバナンスとマネジメントという言葉がよく聞かれる。これは一般的に、どのように理解すればよいのか。
・ガバナンスは組織や制度、権限のことであり、それに対して、目標を具体化して運営の仕掛けをすることをマネジメントと捉えている。
・たとえば大学での場合、ガバナンスを変えれば大学が変わるというのではなく、その組織や権限をうまく使って、大学をどのように運営していくのかというマネジメントが大切な要素になる。
・大学をうまく運営するために、どういう仕掛けをして、いかにして人の心を結集させ、目標に接近できるのかということがマネジメントの要だと思っている。
と、非常に明快にガバナンスとマネジメントを定義しているのである。
今後の勉強の参考にしたい。
(出所:篠田・畑山(2016)「百家結集(対談)」桜美林大学刊『Obiriner』No.38, March, p.14)