高橋義郎のブログ

経営品質、バランススコアカード、リスクマネジメント、ISO経営、江戸東京、などについてのコミュニティ型ブログです。

岐阜の青空を見ながら県民性を考えてみる

 およそ30年ほど前に、岐阜県の郡上八幡を訪ねたことがある。美濃での業務出張を終えた翌日の土曜日のことで、朝から雪が降りしきる中をレールバスで郡上八幡駅に着いた。斎藤美術館に行ってみようと歩き始めたのだが、開館にはまだ早く、近くの喫茶店で時間を過ごすうちにも雪は降りつもり、白い雪のベールが、古びた町並みを誠に見事に覆っていて、いやがうえにも美濃路の旅情を掻き立てる。店の人に斎藤美術館への道を聞いたところ、この雪では閉館するのではないかと言うので急いで電話をかけて来意を告げ、「お待ちしています」という快い承諾を得ることができた。
 郡上八幡は、郡上踊りなど町民文化が燗熟し、宗祇水などに代表される水の美しい街としても有名な小京都でもある。斎藤美術館はその街の中心に位置し、斎藤家が江戸時代以来270余年にわたり茶人として代々収集愛用してきた書画・茶道具を中心とした美術工芸品を、一般の愛好者・数寄者のための展観している。とくに興味があったのはその庭にある「水琴窟」である。水琴窟は "つくばい" や "縁先手水鉢" の鉢前に仕掛けられた、日本式庭園技法の一つで、埋めてある瓶にしたたり落ちる水滴が美しい水滴音を奏でる。
 今週、その岐阜に再び訪ねる機会に恵まれた。かつて、日本の各県の県民性を調べて、その成り様をバランススコアカードを下敷きにして書き表すことを試みたことがあった。岐阜の県民性を踏まえてみると、その県民性の経営戦略は以下のようになるのではないかと書いたことがある。いまでもそのBSC的分析は健在なのか、岐阜の青空を眺めながら、再度考えてみたい。

◆財務の視点
・産業や観光の財政収入増加
・県民一人当たりの総生産(総収入)の増加
◆顧客の視点
・岐阜県物産品や商品の再注文数増加
・岐阜県観光の再来県者増加
・顧客や市場の変化を先取りした商品やサービスの提供
・ビジネスと観光を取り合わせたトラベルサービスの提供
◆プロセスの視点
・顧客の視点に立った産業・観光の価値創造
・美濃地方産業界の取り纏めと活性化
・独創的な物産や商品の開発
・飛騨地方観光資源のプロモーション
・古き良き日本の哀愁をかもし出す飛騨観光資源の再評価
◆学習・成長の視点
・産業界でのリーダーシップある人材の養成と排出
・独創的な開発を継続的に出来る人材の育成

以上