高橋義郎のブログ

経営品質、バランススコアカード、リスクマネジメント、ISO経営、江戸東京、などについてのコミュニティ型ブログです。

経営品質関連

桜美林大学「ビジネス戦略セミナー」2月21日開催(無料)

謹啓、まもなく立春を迎えますが、お元気でご活躍のことと存じます。さて、本年も実践ビジネス戦略セミナーを開催いたします。ご参加ご希望の方は、以下の要領でお申込み下さい。 <実践ビジネス戦略セミナー開催要領>1.日時 : 2023年2月21日(火) 13:3…

連載「5つの視点の因果関係で導く全体最適経営」 第4回 社会システムと技術システムとの融合と 事例の紹介

『月刊アイソス』の連載記事「5つの視点の因果関係で導く全体最適経営」 第4回 社会システムと技術システムとの融合と事例の紹介 を紹介します。 以下のURLから、ご覧ください。 https://r.qrqrq.com/kjnA2wqV

連載「5つの視点の因果関係で導く全体最適経営」 第3回 経営品質(ビジネスエクセレンスモデル)から何を学ぶか

『月刊アイソス』の連載記事「5つの視点の因果関係で導く全体最適経営」 連載 第3回 経営品質(ビジネスエクセレンスモデル)から何を学ぶか を紹介します。 以下のURLから、ご覧ください。 https://r.qrqrq.com/PtGDvqlO

ビジョンとソニーGの復活

もう5年以上前の話になりますが、某ソニーグループの会社で、リスクマネジメントの講演をさせていただいたことがあります。同社の担当マネージャーが筆者のISO31000(リスクマネジメントの国際規格)セミナーを受講され、その後に講演の依頼があったものでし…

パーパスと人的資本経営

経済産業省産業人材課が「持続的な企業価値の向上と人的資本に関する研究会」を設置し、その結果が昨年9月に公表されたそうです。一橋大学の伊藤邦雄氏を座長として、人材版伊藤レポートが作成されたのです。経営陣は企業理念、存在意義(パーパス)や経営戦…

360度評価に見るリーダー像

最近の新聞記事の見出しに「360度評価」という言葉を見つけ、なんだか懐かしい気持ちになりました。その理由は、かつて勤務していた会社で1990年代前半から社員の360度評価を実施していたからでした。たしか、筆者自身も5人くらいの同僚や上司の評価を行い、…

頼朝の存念と経営理念

企業理念という言葉があります。「理念なき企業は滅ぶ」などというタイトルの書籍も出版されていたように記憶していますが、理念、ビジョン、ミッション、方針などという用語が飛び交い、それらの違いは何ですかといった質問は、今でも時折見受けられます。 …

毛利元就の領民撫育戦略

もう30年ちかく前のことになりますが、勤務していた会社の用務で、たびたび広島県の三次(みよし)へ行く機会がありました。ときには広島駅からお迎えの車でゆくこともあり、あるいは時間をかけて鉄道でゆったりと北上したことも、いまでは楽しい思い出とな…

日経文庫『全社戦略がわかる』を読んで

グルーバルカンパニーに数十年勤務した筆者には、全社のコーポレート戦略と事業部門の個別戦略の違いを理解しているつもりであったが、同書を読むに及んで、全社戦略の重要性と特質を再認識することができた。それは、全体最適化経営と個別最適化経営との対…

ワークマンのSCMに見る全体最適化経営

サプライチェーン(SCM)全体で無駄を省き、調達量の適正化を図るために、店頭在庫や倉庫の空き具合のデータを取引先メーカーに開示する。その取り組みで味方を増やす経営が、ワークマンで行われている。その成果として、作業服の需要予測が高度化し欠品…

オープンイノベーションの3つのタイプを考える

日経ビジネスの特集号に、3つのタイプのオープンイノベーションが紹介されている。1つは「インバウンド型」。サッポロビールでは、外部のアイデアや技術を取り込み、マーケティング開発部ビジネス創出グループが取り組み始めた事例が記載されている。理由は…

『濃尾参州記』を読んで

ちょっと気分を変えたいときに本棚から引っ張り出す本の1つに、司馬遼太郎の『街道をゆく』シリーズがある。「濃尾参州記」は、その執筆中に司馬遼太郎が亡くなった未完の書である。巻末の週刊朝日編集部村井重俊氏の追悼余話にある「もし司馬さんがお元気だ…

『アサヒビール30年目の逆襲』を読んで

アサヒビールの経営について知り始めたのは、同社が1997年度経営品質賞を受賞したときからであった。当時、スーパードライが爆発的な売れ行きで、KARAKUCHIがビール業界のキーワードになっていた頃である。その要約版報告書は、いまでもバランススコアカード…

全体最適化経営の視点から見る価値連鎖全体の価値創造の最適化

近頃のメディアや論文では、題名にAIというキーワードを使った記事や執筆が多く見られるのは、昨今の時流というべきものであろう。最近も、一般社団法人日本品質管理学会の学会誌『品質』を眺めていたら、「サービス工学xAIと品質向上」というタイトルの…

『すごい効率化』を読んで

経営学や経営コンサルティングに関わっていると、「効率化」という3文字は魅力的である。同書を読み始めたのは、そんな背景からで、すなわち、書名に惹かれた。 同書は、その執筆者の経験から体得された効率化のノウハウが、副題に書かれているように、最少…

『ビジネス・フレームワークの落とし穴』を読んで

フレームワークと理論とは何が違うのか、という質問をよく受ける。フレームワークは日本語で「枠組み」だが、モノゴトを考える際に、考えや思考を整理するのに役立つ手法と話したりしている。良い経営をするためには、「LOGIC x MAGIC」が必要で、失敗しない…

40年ぶりに『取材学』再読

JR御茶ノ水駅から駿河台の坂道を下っていくと、右手に古本屋さんがある。その前を通りすぎようとしたとき、ふと気になって、そのお店に入ってみた。とくに探す本があったわけではないが、本屋さんというのは、ふらりと立ち寄ってみたくなるものである。店の…

「残酷すぎる成功法則」を読む

いろいろなことが書かれている本である。エリック・パーカー著、橘玲監訳、竹中てる実訳のこの本の副題は、「9割まちがえる「その常識」を科学する」、とある。一読させていただいた中で、関心を持って箇所を抜き書きしてみたい。 まずは海賊船について、す…

「CSVは文法」について考える

今年度の修士論文指導のなかに、CSV(Creating Shared Value)に関するテーマについて論文を書いている院生がいる。しぜん、CSVを扱った書籍や論文に目が向くのであるが、その中の一冊が、『CSV経営とSDGs政策の両立事例』(近藤久美子著、ナカニシヤ出版、…

ナゴヤが生んだ「名」企業

名古屋という地域は、名古屋人にしても企業にしても、独特の文化を感じさせるところである。その名古屋の企業について書かれた書籍(日本経済新聞社編(2017)『ナゴヤが生んだ「名」企業』日本経済新聞出版社)を読んでみた。 書籍の「はじめに」には、「名…

「あるべき姿」と「仮説・検証体験」

新年に受け取った日経ビジネス誌(1月8日号)の巻頭言「有訓無訓」に、サッポロホールディングス会長の上條努氏が、『気持ちを素直に出して、おかしいと思えば変える、攻めてこそ人生は楽しい』というタイトルの談話を、披露していた。 このコラムの中で気に…

経営品質の散歩道(12) アイデアのつくり方とホームズの思考

「ブック・レビュー」と称する読書勉強の同好会がある。もともとはバランススコアカード(BSC)を研究するメンバーの集まりが、発展的解消をして読書勉強会に移行したものだ。優れた幹事役の方のおかげで、毎月順番に推薦書を紹介して意見交換を続けている。…

経営品質の散歩道(10) 小倉昌男の経営学について考える

本棚に並んでいる書籍の中で、未だに読んでいないけれど、気になる本がいくつかある。『小倉昌男 経営学』もその一冊で、この正月休みに何気なく手にとって一読してみた。宅急便の生みの親として知られるヤマト運輸の二代目社長だった小倉昌男さんの執筆本で…

経営品質の散歩道(9)全体最適化経営について考える

全体最適というテーマで、資料を集め始めたことがある。この作業は今でも続けているのだが、世の中に全体最適という言葉を冠するタイトルの書籍が少ないということもあり、まとまった成果に仕上げたいと考えつづけてきた。 その用語に対するものは部分最適と…

経営品質の散歩道(8)経営品質は終わりのないジャーニー

日本経営品質学会という小規模な学会がある。昨年の学会は11月に開催された。その基調講演にD社のスピーカーが出講し、いままで取り組んできた職場風土変革や、組織価値観(使命・ビジョン・方針)の徹底浸透による組織活性化についての事例を紹介していた。…

経営品質の散歩道(7)リーダーの形について考える

およそ25年前、筆者の勤務していたフィリップス社は、未曾有の経営危機に陥っていたことがあった。刷新された当時の経営グループは「センチュリオン」と呼ばれる経営改革に乗り出し、その一環として、リーダーの意識変革のために今で言う「360度評価」の仕組…

経営品質の散歩道(6)「比較」について考える

経営品質賞のフレームワークであるビジネスエクセレンスモデル(以下、経営品質)と出会ったのは、1990年代の半ばである。はじめての出会いは、筆者が勤務していたオランダのフィリップス社でグローバル展開していた Philips Quality Award(PQA)であった。…

経営品質の散歩道 5.学習する組織について考える

数年前のことだが、大学の図書館で入山氏の本を借りたことがあった。金曜日の授業が終わった後、ややリラックスした気分に浸りながら、町田で寿司をつまみながら読みふけっていたことを思い出す。彼がまだ海外で教鞭をとっていたころに出版された本で、世界…

経営品質の散歩道 4.人材育成風土とブランド戦略を考える

近江といえば、かつて仕事でよく行っていたのが彦根である。北近江の長浜にある高月や、多賀大社のある多賀にも数回足を運んだことがあるが、やはり彦根城を中心とした歴史的由来からくる風土と、そこでお世話になった方々との交流の思い出は、いまでも忘れ…

経営品質の散歩道 3.戦略とプロセスイノベーション

11月に大阪にゆく仕事があった。ちょうど、その前日が祝日だったので、かねてより訪ねてみたかった東大阪の司馬遼太郎記念館に立ち寄ってみた。建物の設計は、かの有名な安藤忠雄さんだそうで、展示されていた建築設計図を見てみると、ある1点からコンパ…